墨の魅力について
2024.07.02
墨の魅力について
皆様お久しぶりです。
えびす屋です。
さて、今回は墨についてお話しようと考えております。
皆様、墨はまず何で出来ているのかご存知でしょうか。
墨は、1煤(すす)、2膠(にかわ)、3香料の3つの原料から作られます。
中々普段聞かない言葉が出てきましたね。
煤と溶かした膠を練り合わせた後、香りをつける為の香料をカタに入れ、乾燥させて出来た物が墨となります。
煤(すす)の見た目は、本当に墨を粉々にしたイメージです。
それが大きな墨の原料となります。
次に膠(にかわ)について説明していきますね。
動物の皮や骨から抽出した膠(にかわ)を混ぜ合わせて作られます。
それぞれ原材料が自然の物ですので、そこから作られた墨は書いた後何年経っても色も変わらず綺麗ですよということです。
原材料によって、この煤(すず)と膠(にかわ)にもこだわって作られた墨が良い墨とされ、貴重な材料であれば値段も上がります。小さくでも数万円の値段の墨にもそれ相当の理由があるわけです。
この組み合わせが良いのであればあるほど、料金は高くなるのです。
煤(すす)が原料のもと、その粉々の煤(すす)をくっつけるのが、
膠(にかわ)の役割になるのです。
香料はそのままの通り、墨に香りをつけるという意味です。
ただ、私の見解ですが、高い何百万の古い200年前などの墨は、
あまり匂いがしないイメージです。
新しい墨になると、子どもの時に書道を習った際に、墨汁の匂いだなと
感じることがあるのですが、まさにその通りです。
その匂いを嗅ぐと、久しぶりに書道をしたいなという気持ちになります。笑
3種類の墨について
次に墨には日本の墨、韓国の墨、中国の墨という3つの墨があります。
日本の墨で有名なのは、創業から400年以上続く「奈良墨」の老舗 古梅園の墨になるかと思います。
現在の日本では、奈良墨が全国生産量の90%以上を占めており、その中でも「煤採り」から墨を製造しているのは全国で古梅園のみです。
安土桃山時代にのれんを掲げた「古梅園」は、創業から400年以上続く墨つくりの老舗となっており、現在も墨の製造されているなんて、
とても魅力的ですね。
古梅園の墨では、中国人の方にも人気があり、市場でも良く見かける商品となっております。
値段が高くつくのは、やはり古い古梅園の墨が高くつくイメージです。
金泥になってたりすると高いイメージがあります。
また、古梅園の墨だけでなく、金泥の墨では福井の墨などが高いイメージです。
日本の墨の歴史について
まず、日本の墨は「和墨(わぼく)」
中国のは、と「唐墨(どうぼく、からすみ)」といいます。
成分の配分の割合や作成方法が違っており、墨の色や、墨の伸び、寿命などなどが異なる特徴を持っており、
それぞれの墨の特徴があります。
日本の墨の伝来は、一説によると文字の伝来と同じ頃であるといわれています。
今思うと、美術館などにいくと1200年前の官物であったり、お経などが見ることが出来ます。
凄い昔から墨があったお陰で、こういったはるか昔のモノが現代で見れるというのは、凄い事ですね。
ただ、日本の墨より中国における墨の歴史は日本よりはるかに長いと言われております。
紀元前1500年頃以前の中国殷の時代から墨は始まったとされています。これは漫画でいうキングダムなどの時代に当たるのではと考えており、
その時代から墨が作られていたなんて、中国は本当にすごいですね。
今日では和墨と唐墨には大きな違いが見られますが、日本に墨が伝来した頃からその差があったとは思わないです。
おそらく、日本と中国の製法の違い、気候風土の違い、紙の発達の違いによって、墨の製法に独特の差が出てきたのだと考えられます。
日本においては、唐の文化を多大に受けていた時代から、
日本独自で生まれた仮名文化が発展していったことによって、繊細な表現が求められるようになりました。
確かに平安時代の巻物は、優しい繊細な字をしていると言われております。
書き手や墨職人が一緒にアイデアを出し合い工夫し、求められる墨を作りだしてきた結果、日本の墨は中国とは違う墨が出来上がり、
繊細な字が生まれたと言えますね。
日本の墨では、一番有名なのは古梅園ですが、高い和墨はまだまだあります。
堀井光慶や、藤原伊道、南部大森、五雲堂、松村、鳩居堂などがあります。
鳩居堂の墨も、有名な墨であり、私の中では2大トップというイメージがあります。
鳩居堂の墨は、明治頃に中国の清朝時代(約200年前)に技術者を留学させ作られたと言われております。 鳩居堂の墨を使用した書画家は表装の際に墨がはげないと評価が高く、現代でも沢山の方に愛され、使用されております。
これは勝手なイメージですが、日本の墨は只真っ黒の墨でなく、金巻きという金が装飾されているのが高いイメージです。
そういった金巻きの墨などを見つけられましたら、是非えびす屋までお問い合わせください。
墨は日本のモノでも高額に取引される事が多々あります。
時代によって値段が変わるのですが、文房具専門のえびす屋なら適正価格で、お客様を
満足した金額で買い取りすることができます。
是非、お気軽にお見積り下さい。
無料で鑑定致します。東京都内だけでなく、横浜や、神奈川など関東を中心に買い取り出来ますので、
もしこんな墨はどうなんだろうと疑問に思われた方は、ライン査定などでもお答え出来ますので、何とぞよろしくお願い致します
次回は、唐墨などについてお話出来れば幸いです。
それでは。また
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