掛け軸とは?高価買取のコツと評価項目を解説

掛け軸とは、書や東洋画(山水や人物など)の絵を、表具等で表装したことを指します。
種類は主に三種類あり、紙で書かれた紙本(しほん)、絹本で書かれた絹本、絹本でも光沢がある絖本に分かれます。
掛け軸の歴史
掛け軸は、中国の晋王朝(265~420年)の時代に、仏教徒が礼拝の道具として使用していたことが始まりとされています。
礼拝に欠かせない道具である仏像ですが、その重量はとても重く、持ち運ぶ際に大変不便でした。
そこで仏教徒は、書を描いた仏像の絵を持ち運び、礼拝をおこなっていたのです。
10世紀後半の北宋時代(960~1127年)にはなると、仏教の普及を目的として使用されるようになります。
この時に、仏画だけでなく山水の絵などが生まれました。
日本で掛け軸が普及したのは、平安時代中期ごろです。
中国から、仏教とともに伝わったと言われています。
日本に伝わった当初は、中国の使用用途と同様に、
礼拝目的や仏教を広める道具として使われていました。その為、美術館や博物館などでは、
平安・鎌倉時代の仏画が大切に保管されているのです。
掛け軸の絵の種類
掛け軸の絵の種類には、いくつかの種類があります。主に、下記のように区分されます。
肉筆浮世絵
山水画
花鳥画
墨蹟(ぼくせき)
断簡(だんかん)
それでは、1つずつ解説していきます。
肉筆浮世絵
肉筆浮世絵とは、浮世絵師が紙本や絹本などに書かれた絵の事です。
ただし、板木で紙に刷る浮世絵とは異なり、肉筆浮世絵は、絵師がそのまま紙に描くという違いがあります。
有名な浮世絵師として、葛飾派(葛飾北斎)や、国貞系(歌川国貞)、国芳系(歌川国芳)などが存在します。
山水画
山水画とは、山や川辺などを書かれた絵のことを指します。
中国や日本だけでなく、韓国でも描かれている図柄で、大変人気な図柄です。
掛け軸だけでなく、お皿の図柄などにも描かれており、馴染みがある方も多いかもしれません。
人物が描かれている場合、
「山水人物」と言います。
落款と呼ばれる(ハンコ)があると、
どこの国で描かれた絵かなどの詳しい作品情報が分かります。
しかし、落款がない場合は、骨董業界でも意見が分かれる事があります。
日本の作品は、
室町時代に良く描かれており、これを「室町絵画」と称することもあるようです。
日本の作品は、室町時代に良く描かれており、これを室町絵画とと称することもあるようです。
中国の作品では、古いものだと約1000年も前の山水画が、美術館に収められている場合もあるようです。
※1000年も前の山水画を南宋の山水画と言われております。
※時代や制作された国などの情報は、絵筋だけでは判断が難しい場合もあります。
花鳥画
花の図や、鳥の絵柄が書かれた絵のことを指します。
山水画と同様に、中国や日本だけでなく、韓国でも描かれている、大変人気な図柄です。
落款がない作品は絵筋で判断するほかなく、どこの国の作品なのかどうかの判断が難しい場合があります。
そのため、骨董業界でも意見が分かれることがあります。
墨蹟(ぼくせき)
禅僧が自筆した書の事です。単に墨跡と言う場合もあり、墨蹟・墨迹と説明書きをされる事があります。
国を問わず、墨跡は禅僧によって値段が異なります。有名な作者や希少な時代の作品の場合は、
値段がは高額となる場合もあります。
墨跡はとても真贋が難しいものです。
その為、作品を収納する木箱の箱書きや、作品に関する説明が書かれた書類、鑑定書などの付属品で総合的に判断する事が多々あります。
断簡(だんかん)
断簡とは、巻物の1部や、手紙の1部、またお経の一部などを切り取り、軸装にしたものをさします。
値段は、巻物やお経の内容の一部で大きく異なります。
一部しか残っていない場合でも、貴重な資料であれば、高額な取引がされます。
価値の高い掛け軸の見分ける際のポイント
入会規定を設けた数少ない東京美術倶楽部の会員であるえびす屋が、お客様が
掛け軸をお売りされる際、ここのポイントを抑えて査定をしてもらいたいという思いがあります。
他社でも、相見積もりされる際は、しっかりポイントを抑えて頂きたいです。
掛け軸の高価買取ポイント
掛け軸の価値を見分ける際に最も大切な要素は、誰が描いた作品かが大切です。
掛け軸は、どの画家が描いたものかによって値段は異なります。
例えば、同じ絵が2枚あり、作者の片方が有名な作家の場合、値段は何倍も違う場合があります。
同じ絵であったとしても、弟子が描いたの絵である場合があるため、注意が必要です。
れにより値段がは異なる場合もあるため、作者名をしっかりと確認しましょう。
希少な絵や図柄の場合も、値段が異なります。
ある作者の変わった図柄などの場合、普段の何倍もの高値で取引されることもあります。
掛け軸に使っている表具の場合も同様で、
貴重な表具を使っている場合、値段が上がることがあります。
表具で人気なのは、更紗(さらさ)で出来た表具や、高野切れといった表具です。
この表具を使用した作品であれば、それほど価値が高くない掛け軸でも、
表具が影響して高値で売れるケースがあります。
そのため、表具もしっかりと確認することが大切です。
作品の状態も、大切な評価価値となります。
掛け軸は、長い間箱の中に入れていると、湿ってしまい、カビが発生してしまうことも。
これを避けるためには、定期的に作品を箱から、だし、空気にふれさせる事が大切です。
掛け軸は、シミや汚れなどがあると、値段が下がってしまいます。
高価買取を目指すなら、適切な環境で保管することが大切です。
掛け軸の高価買取には、箱と極みが揃っているかどうかが重要です。
箱は主に二種類あり、「共箱」と「合わせ箱」があります。
共箱とは、掛け軸に作者名などを書いている状態の事を指します。
対して合わせ箱は、箱書きなどなく、ただその掛け軸に入れているだけの箱のことです。
共箱によっては、箱書きされている場合もあります。
その箱書きをした作者によって、値段は上がることがあるため、箱はとても貴重なものと言えます。
極みとは、箱に入っている説明書きの事です。これは、
様々な紙で書かれていて、内容によっては、値段がは上がることもあります。
極みなどで値段が上がったりする作者の例
目利きの人物として有名なのは、羅振玉(らしんぎょく)、長尾雨山(ながおうざん)、北大路魯山人(きたおうじろさんじん)などがあげられます。
これらの人物の箱書きなどがある場合、目利きですので、モノは真面目であると考えられてます。
えびす屋の魅力
えびす屋では、東京美術倶楽部や大阪倶楽部、京都美術倶楽部などでも売ることが出来ます。
東京美術倶楽部は、全国で500名ほどしか会員になれておらず、えびす屋ではその一員として
骨董業界から認められており、販売することが出来ます。
信用があるからため、倶楽部という格式ある市場に入る事が出来ております。
まとめ
この記事では、掛け軸の基本と高価買取のコツ、評価項目などを解説しました。
掛け軸をお持ちの方の中には、はじめての査定買取で不安な方や、一点のみの査定は可能なのかわからない方など、沢山いらっしゃるでしょう。
えびす屋では、創業40年の確かな目利きから、1点ずつ丁寧に細かく査定致します。
掛け軸1点だけでも無料出張、即日現金買取、ラインの無料査定を行っているため、お気軽にご相談いただけます。
また、東京都だけでなく、全国で査定が可能です。
実際に四国のお客様からお問い合わせがあり、弊社が一番高値の金額で買い取りすることになった事例もあります。
お客様の自宅訪問での買い取りだけでなく、オンライン買い取りでも手続きを終える事が可能です。
簡単に無料査定が出来ますので、お気軽にえびす屋までお問い合わせください。