墨とは?歴史や種類から高価買取のポイントまで解説

書道具の観点を利用とする目利きが、豊富な知識で墨の査定をさせていただきます。

墨イメージ

墨とは、いわゆる「すす」と呼ばれる炭素末とにかわ、さらに少しの香料をねり合せてできたものです。、一般的には、硯に墨を擦り、その擦った墨の液体を書道や絵を書く際につかうものとされています。

墨は最古から貴重な価値があり、中国では、文房四宝の1つとして認定されている文具です。

目次

文房四宝とは

元々、文人の書斎が文房と呼ばれていました。しかし、文房具の価値が高く評価され始めたのは、南唐の李 昪(り べん)が澄心堂(ちょうしんどう)という書斎を作り始めたのがきっかけです。

三代皇帝李イクは澄心堂(ちょうしんどう)の書斎を冠して「澄心堂紙」という紙を作ったと言われております。

また、南唐時代の李煜(りいく)(在位961~975 南唐時代最後の王様)がつくらせた墨では、10世紀前半の中国南唐の製墨家が作った墨「李墨(りぼく)」と呼ばれるものが、最高品質として名高いそうです。これを、「李 廷珪(り ていけい)墨」といいます。この時代に、中国史上最高の墨などが作られるようになりました。

硯では、南唐官硯(龍尾硯)呉伯玄の筆を合わせて「南唐四宝」と称したことから、上記の紙・墨・硯・筆を「文房四宝」と云われる様になりました。

文房四宝は文房四玩や,文房四友、あるいは文房四侯とも言われていた歴史があります。こういった背景から、書道用具の中でもっとも重要な硯・墨・紙・筆の4点が文房四宝と評価されました。中国では漢代のころからこれらの文房具を見て楽しみ、観賞用としても高く評価がされていたのです。

墨イメージ

墨の歴史

墨の歴史は、紀元前である中国、殷の時代(紀元前1,500年頃、約3500年前)から始まったと言われております。一説によると、日本の墨の始まりは朝鮮から伝わったそうです。

日本でも墨が盛んになった理由は、主に写経をする寺院の関係が始まりだと言われてます。実際に、奈良の興福寺で写経の為、奈良で墨が作り出され、その墨で書かれた文字が、江戸時代には庶民にも文字の読み書きが普及したそうです。これを経て、墨は全国へと広まったと言われております。

墨の種類

墨の種類は、大きく分けて韓国・日本・中国の3つがあります。

韓国の墨

韓国の墨では、「李王家」という墨が人気です。李王家は、14世紀頃から始まり、19世紀に地位が失い、日本の皇族になった関係があります。墨だけでなく、銀で出来たモノなど、様々な種類があります。

また、李王家の箱に入った墨の場合には、適正な価格がつきます。箱などに入っていない状態でも、銘がきちんと表示されており、状態が良ければ、1つでも値段がつきます。李王家の墨は、世界でも人気な墨なので、比較的に高値で取引することが可能です。

日本の墨

日本の墨は奈良時代から始まり、沢山の種類があります。古梅園の墨、福井土佐の墨、鳩居堂の墨、梅仙自製の墨、和墨、高森和泉、服部、大森丹後、福井出羽椂、など様々です。上記の墨は、海外でも評価が高く、1点で数万円を超える墨が多々あります。

日本の墨で高く取引されている特徴は、金巻という状態になっているかどうかが大切です。金巻とは、墨が黒色でなく、金色になっている状態のことを指します。

金色の墨は、1個でもしっかり値段がつきます。もちろん、金色になっていなくても数万円になる場合もあるため、しっかり査定をすることが大切です。

中国の墨

現在1番高く骨董業界で、高い値段で取引されているのは中国の墨です。日本の墨や、韓国の墨は高くても何十万かと思いますが、中国の墨だと値段は何百万円から何千万円もする墨があります。

朱震監製の墨、胡開文製の墨、呉竹精昇堂の墨、曹素功の墨、鉄斎翁書画墨など様々な種類があります。1個何百円の墨から、何千万円もする墨など沢山の種類があります。

墨の高価買取ポイント

希少性であるのか

骨董業界では、希少性がとても大切です。
例えば、日本の墨だと「福井土佐」という変わった銘などで金額が高騰します。中国だと、程君房の墨や胡開文製の墨などが大変高額な商品となっております。

他にも高い墨の銘は沢山存在します。和墨(日本の墨)で、最も有名なものと言えば古梅園でしょう。しかし、高い和墨はまだまだあります。

例えば、堀井光慶や、藤原伊道、南部大森、五雲堂、松村、鳩居堂などがあります。銘によって墨は大きく値段が異なりますので、銘をしっかり確認する事が大切です。

えびす屋では中国の墨だけでなく、日本の墨や韓国の墨も力を入れて購入致します。気軽にお問い合わせ下さい。
 

本物か偽物か

骨董品は何でも偽物(業界ではガン物といいます)があります。墨も沢山の偽物があり、真贋が必要なモノです。
例えば、墨の匂いであったり、サイズ、また銘の入り方などで真贋ポイントが変わります。

また過去に高額商品で取引されているものは、偽物であることが多いです。
なぜなら、高額な骨董品を作る方が、高額な価格で取引されやすいからです。そのため、骨董業界では、物が真贋であるかどうかを、とても大切にしています。
 

材質と状態

墨は、材質や状態によって値段が高額になります。骨董品全般に当てはまりますが、
墨は材質によって金額が変わるのです。
例えば、墨の中には金色に装飾されている
墨があります。これは金巻というもので、このような特別な装飾がされていると値段が上がります。
良い質かどうか分かるポイントは、匂いや、色の黒色の良さでなどで判断されます。

また、状態もとても大切です。墨は、古来から保存状態が難しい骨董品と言われています。
乾燥した場所に置くとヒビ割れしてなど、湿気に弱く、壊れやすいです。

たとえモノが良くても、墨は状態保存が悪いと、白くカビが湧いてしまいます。そういった状
態の場合、残念ですが価値は下がってしまいます。

墨は消耗品のため、時には使用済みの場合があります。そういった状態だと、完品では無いという判断になり、値段が下がる事がありますので、状態もとても大切な買い取りポイントです。

どこから来たかなどが分かる商品の由来や来歴

骨董品全般になりますが、どこからきたかなど、箱書きや極みという説明書があると、普段の
相場より値段が上がることがあります。

例えば、コレクターは箱書きをした鑑定士などが持っていた骨董品と同じものを持ちたいと考
えます。さらに、有名な箱書きの方だと本物だと、安心して購入することができます。
そのため、値段が上がるのです。

箱や鑑定書も大切な骨董品ですので、大事に保管することが大切です。
墨関係で書斎などに掲載があると値段が上がる方は、宇野雪村(うのせっそん)が有名でしょう。

他にも沢山の著名人がいますので、聞きたい事があれば、えびす屋にお気軽にお問い合わせください。

書道具買い取り専門店えびす屋の魅力

えびす屋では、東京美術倶楽部や大阪倶楽部、京都美術倶楽部などでも売ることが出来ます。
東京美術倶楽部は、全国で500名ほどしか会員になれておらず、えびす屋ではその一員として
骨董業界から認められており、販売することが出来ます。
信用があるからため、倶楽部という格式ある市場に入る事が出来ております。

まとめ

この記事では文房具の墨の高価買取のコツ、評価項目などを解説しました。
墨の査定買取、1点だけしかないので査定に困っている方など沢山いらっしゃると思います。
 
えびす屋では、創業40年の確かな目利きから、1点ずつ丁寧に細かく査定致します。
墨1点だけでも無料出張、即日現金での買取、ラインの無料査定などを行っています。
 
また、東京都だけでなく、全国で査定が可能です。
実際に四国のお客様からお問い合わせがあり、弊社が一番高値の金額で買い取りすることになり、現金書留で終えた事例もあございます。
 
お客様の自宅訪問での買い取りだけでなく、オンライン買い取りでも手続きを終える事が可能です。
簡単に無料査定が出来ますので、お気軽にえびす屋までお問い合わせください。